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小さな恋の物語 

4月のある日
あの人はとうとう
生まれ育ったこの地を離れる決心をした
大きなトランクと
よく聴かせてくれたサックスを持って
年の差は7つ
私には
あの人が遠くへ行く理由なんて分からなかったから
分かるほど大人じゃなかったから
”あの人がいなくなってしまう現実”だけが
悲しくてしょうがなかった・・・
「どうしてここを出て行くの・・・?」
  大きなもみの木の下で
  あの人は
  困った顔をして微笑んでいたけど
「いつかベルにも分かる時が来るよ・・・。」
私の頭を撫でながら
「泣くなよ。永遠の別れじゃないだろ。
  また必ず会えるから。」
ポロポロこぼれ落ちる涙を
そっと拭き取ってくれたっけ・・・
「また・・・戻って来てくれる・・・?」
「もちろんさ。俺は必ずここに戻る。
  だから泣くな。
  ベルにそんな顔されたら
  俺はここを出て行けなくなるよ・・・。」
そう言って、トランクとサックスを地面に置くと
私の頬にキスしてくれた──
「元気でね・・・。」
あの人が最後に見せた笑顔は
どこか少しだけ淋しそうだった・・・
   
たくさんの優しさをくれたあの人
あの人のおかげで
とても楽しかった毎日・・・

私は7つも年上の男性(ひと)に
出会った時から恋してたの──
  
あの人がこの地を離れてもう3年・・・
戻ってくる気配はない
だけど
私はずっと待っている
あの人がここに戻るその日を
大好きだったあの人の笑顔に再開できるその瞬間を・・・
大きなもみの木の下で
「いつまでも」
「いつまでも待ってるわ・・・。」 
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プロフィール

ハラメグ

管理人→ハラメグ
思春期に書き溜めた詩集(一部新作)です。



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